2009年02月25日

別格の覆輪品種「紅扇」

紅覆輪花と紅覆輪葉の両方の最高峰品種「紅扇」です。



この品種は、交配種です。
マニアは自然種を好み、人の手による交配種を格下として扱う傾向があるのですが、
けれどこの「紅扇」については話が違います。

先に掲載した「紅冠」や「紫燕」もこの分野では優秀な品種なのですが、
その優良種と比べてみても、「紅扇」の覆輪は、幅と鮮明さの両方が段違いです。

正に別格の品種です。

(更に、葉表には「照り」も加わります。)


<追記>
「紅扇」は、平成18年度の長生蘭登録品種です。  


Posted by 緑角 at 19:43Comments(0)葉芸 紅覆輪葉

2009年02月15日

狂い芸の優品種「肥後昇竜」

熊本県産の狂い芸品種「肥後昇竜」です。



この種は、対生葉を角度を変えて連続させ、
上から見ると風車の様な姿になる軸をよく出します。

更に、この芸に軸の捩れが加わると、
獅子舞の様な荒々しく活力溢れる印象の、非常に見応えのある姿になります。
軸が長い場合は、獅子舞と言うより、昇竜のイメージでしょうか。
身を捩りながら天に向かう力強い竜といった風。

※対生葉:一節に左右対称の2枚の葉が付きます。 葉┐[節]┌葉
(セッコクは、普通一節に葉1枚の互生です。)

狂い芸は、連続して現れるとは限りません。
一過性のものではないのですが、育て方や品種によってその頻度に差が出てくるようです。

そんな中、この肥後昇竜は、ほぼ全ての軸で狂いを出す優秀な品種です。  


Posted by 緑角 at 09:47Comments(0)葉芸 狂いタイプ

2009年02月14日

瀞月

紀州産の黄花の名花「瀞月」です。



この花は、喉に緑点を装い、
全体として澄んだスッキリした印象を与えます。

黄花ではトップクラスとの評があり、
「南山の月」と並び紀州産の名花として人気があります。

この種は、軸が長いのもその特徴のひとつ。
20cmを超えるのっぽさんになり、展示会でも目を引きます。


<追記>
「石斛花尽くし」26ページ掲載品種。  


Posted by 緑角 at 13:38Comments(0)花物 黄花

2009年02月08日

ゲタ

兵庫県産の羅紗葉品種の「ゲタ」です。
何ともインパクトのあるネーミングですね。



セッコクの羅紗葉とは、簡単に言うと、
表面がザラザラした葉のことです。
(* ̄  ̄)b チョイト ジミナ芸デス

触ってみると良く分りますが、この「ゲタ」の場合、
触らなくてもハッキリ凹凸が見てとれます。

この分野では優秀な品種です。   


Posted by 緑角 at 19:38Comments(0)葉芸 羅紗葉

2009年02月01日

「石斛花尽くし」発売のお知らせ

1月31日、園芸雑誌「自然と野生ラン」の増刊号として石斛の図鑑が発売されました。
タイトルは「石斛花尽くし」。定価は1200円(税込)です。



セッコク花図鑑のパートⅠとパートⅡは、掲載品種数が200と少し程度だったかと思いますが、今回の「石斛花尽くし」は、色花、模様花、多弁花、変り咲き、二芸品、狂い芸を合わせ460品種も載っています。

石斛の花の多様さを楽しんで頂ける盛り沢山の内容になっていますので、興味をお持ちの方は是非一度ご覧になってみて下さい。
育て方の解説も詳しく載っています。


余談ですが、この図鑑には僕の花も載せてもらっています。
表紙の「三冠王」(緑覆輪花)をはじめ、下記の品種です。

57頁 「眉月」(覆輪花)
     葉にも良い紅覆輪がのります。紅葉の際に特に綺麗です。
62頁 「星乙女」(霧点花)
     霧点の発色が特に良いのと花弁の幅が広いのが特徴です。
63頁 「星空」(霧点花)
     時折狂い軸が出る珍品です。(霧点花+狂い軸は極稀少です。)
63頁 「満天」(霧点花)
     霧点の発色は良好。現在まだ希少種です。
65頁 「赤城の華」(多弁花)
     「妙翠の鳳」と同坪種で大型の花。
67頁 「白蝶の舞」(多弁花)
     掲載写真は、ちょっと枯れかけの花です。
      (ーー;)モットハヤクサツエイシテモラウベキデシタ
68頁 「美良布の子宝咲」(多弁花)
     読み仮名の「みらふ」は「びらふ」の間違いです。
     7cmを超える大きな花でした。
68頁 「夢想」」(多弁花)
     本咲きすると、もっと弁数が増え豪快な花になります。
93頁 「三冠王」(緑覆輪花)
103頁 「吉宗」
105頁 「夢獅子」(融合タイプの多弁花)
     多弁花をはじめ、様々な弁数の花をつけます。
     葉・軸の狂い芸の頻度が高く、石化芸も見られます。  


Posted by 緑角 at 08:33Comments(2)書籍