2007年06月14日

紫燕

今回のご紹介は、紅覆輪花の「紫燕(シエン)」です。

以前こちらで、同じ覆輪花の「紫式部」をご紹介しました。
同花は古参の名品種ですが、今回の「紫燕」は、
近年世に出てきた優良花です。



この花の特徴は、太くべっとりくっきりとのる覆輪。
一見、造花かな、と思ってしまうくらいです。
喉元は、「紫式部」の紅点に対して、緑点です。

比較すると、
「紫式部」が優雅さと品格の花なら、
「紫燕」は豪快な優雅さの花、と言った感じでしょうか。
やや趣を異にするかと。  


Posted by 緑角 at 19:16Comments(2)花物 覆輪花

2007年06月13日

鳳輦

今回は、六弁花のご紹介。

蘭の花弁は、通常6枚あります。
その内、一番下の舌弁と呼ばれる1枚が変形して
他と異なっているのが、蘭科の花の特徴です。

セッコクも基本的にそうなのですが、(セッコクは蘭科の一種です。)
中にこの舌弁の特徴をなくしたものがあります。
先祖返りをしたのでしょうか、他の5枚の花弁と同じ容姿となります。
これを特に「六弁花」と読んでいるのですが、
普通花を見慣れた方には、異彩の存在ではないでしょうか?



写真は、その六弁花の一種「鳳輦」です。
開花時、縦55mm横58mmとやや大き目の花径でした。  


Posted by 緑角 at 20:38Comments(0)花物 六弁花

2007年06月13日

雪狂獅子



今回は、セッコクの「狂いタイプ」というジャンルのご紹介。

セッコクの茎は普通、竹の様に真っ直ぐ上へと伸びていきます。
葉はその茎の節毎に各一枚、左右交互に付いていくのが普通です。
けれど、中に型破りさんがいます。
それが今回紹介する「狂いタイプ」と呼ばれるセッコク。

このタイプは、茎は捩れ、思い思いの方向に伸び、
時にはあろうことか枝わかれをします。
葉も一節に二枚以上(対生葉と呼びます)が付いたり、
葉先が分かれる燕尾葉を出したりと成長を見守る目を楽しませてくれます。



さらに、花も多弁花が咲きます。(写真は九弁)



ただ、残念なことに、このタイプの芸は気まぐれです。
軸の芸も、葉の芸も、花の芸も、いつも現れてくれるとは限りません。
でも、そのことがかえって現れてくれた時の喜びを倍増させてくれるようです。
さらに、この気まぐれが時に、盆栽の逸品の様な姿を見せてくれます。  


Posted by 緑角 at 03:12Comments(2)葉芸 狂いタイプ

2007年06月09日

近江黄花



今日は、ちょっと渋いところのご紹介。

写真は「近江黄花」という品種です。(別名:「近江の黄」)
黄花とありますが、ややピンクがかかっていて
分類上はオレンジ花とされています。
華やかさよりも詫び寂びを求める人向けの花かと。  


Posted by 緑角 at 12:07Comments(0)花物 オレンジ花

2007年06月08日

菊翠

今日は、八重咲花の大物さんをご紹介します。

銘は、「菊翠(キクミドリ)」。
熊本県産の大型の八重咲花で、
大きいものになると花径が9cmを超えるそうです。
更にこの花は、整った形で咲く秀逸花。
10年ほど前に名古屋で行われたオークションで
数百万円の値が付いた伝説の花だそうです。
今は、成木2条で15,000円~20,000円くらいでしょうか。



写真の花は、我家での初花です。
花径は、6.5cm。
株の性質は、生育旺盛で育てやすいです。  


Posted by 緑角 at 16:24Comments(0)花物 八重咲き

2007年06月04日

展示会報告



遅くなりましたが、日本石斛保存会の展示会のご報告をします。

5月12日・13日の姫路市手柄山の緑の相談所と5月18日~20日の加西フラワーセンターの両展示会とも大変盛会でした。マニアックな園芸植物の展示会ですが、意外と興味をお持ちの方が多くいらっしゃるようですね。「てんこもり」をご覧の方の中にも、足を運ばれた方がいらっしゃるでしょうか?

展示品は、流行の最先端の希少種や地元の有名種をはじめ、同会会員が作出した交配種や大木付けの大株などなどがありました。まずまずの見応えだったかと・・・。
ただ、どうなんでしょう?ちょっとマニア色が強い展示で、一般の方のニーズに合っていたかは疑問です。

来場下さった方のご意見、ご感想などお聞きしてみたいところです。  


Posted by 緑角 at 17:10Comments(2)展示会